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  2. 春陽亭35年のあゆみ

このサイトにアクセスして頂き、ありがとうございます。
心から感謝します。
私、レストラン春陽亭の店主、漆畑孝司と申します。

お陰さまで、春陽亭は35歳を迎えることが出来ました。
今でこそ、ありがたいことに、春陽亭は多くの雑誌、
TVから取材を頂けるようになりました。

正直に申し上げると、ここまでの道のりは平坦だったわけではりません。

店主写真

 

開業したての頃、〝こんな場所、止めておけばよかった“と思ったこともあります。

春陽亭がオープンした1984年にはまだ〝リゾートレストラン“という言葉はなかったと記憶しています。

春陽亭のオープン計画は、まだ日本に高度経済成長期の余韻が残る、1979年に遡ります。
当時の熱海は、まだまだ沢山のお客様でにぎわっていました。
ただ多くのお客様は、団体で来て、宴会をして、あわただしくお帰りになる・・・・・、ひたすらその繰り返しです。
なんだかとても忙しそうなお客様を見ていて、ちょっとこれは違うのではないか?
まだ若かった私の心に疑問が広がっていきました。

お客様に、熱海本来の良さを感じてもらえる店を作り出そう・・・・
生まれ育ったこの土地の、やさしい自然と、美しい景観と、ゆったり流れる時間を楽しみながら、本物の料理を味わってもらおう・・・・
まだ漠然としたものでしたが、若かった私と兄と二人の、春陽亭開業への模索が始まりました。


実は、当時はまだ、兄は料理、私はサービスの修行の真っ最中。
二人とも、お金もありませんし、経験だってありません。
当時の二人にあったのは、若さと理想だけ。
楽ではなかった修行の休みに、集まっては、打ち合わせを繰り返して、今の春陽亭のプランが形成されていきました。

実際に、2000坪の敷地を、手入れが生き届いた庭にする・・・・
途方もない工事です。
額に汗を流して草刈りして、そのあと鎌では埒が明かないので、エンジン付き刈り払い機を買ってきました。

 

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やっと春陽亭の計画が具体的になってくると、多くの先輩・知人から、「あの環境で商売をやるのは大変だから止めたほうがいい・・」「そんな店じゃ、儲かりっこない。もっと楽な商売があるだろう・・・」と、アドバイスされました。

役所に店の建築申請を出しても「あの場所で、この土地の広さで、この店・・・・本当に?」と、なかなか信じてもらえず、建築許可がおりるのが、数ヶ月遅れた位です。

今にして思えば、まだ若く、怖いもの知らずだから出来たのかもしれませんね。

1984年秋、ついに春陽亭オープンを
迎えました。
兄・博昭27歳、私・孝司25歳でした。


店主写真

親類・縁者の来店が一巡すると、先輩・知人の忠告通り、なかなかお客様にいらしてもらえない日々。
一番つらかったのは、来る日も来る日も予約台帳が真っ白だった頃です。

当店は予約されてからご来店されるお客様が多いので、予約のない日は、掃除をしながら電話の近くでベルが鳴るのを待つしかありません。

今日も、予約のベルが鳴らないので、あきらめて帰ろうか、と兄と話していると・・・
ようやく電話のベルが鳴りました。
ありがたい、やっとお客様から予約が入る、と喜び勇んで電話に出ると、「広告を出しませんか?」という営業の電話でした。(熱心に広告の営業される方には申し訳ないのですが・・・)

連日真っ白の予約台帳を眺めていると、焦りと危機感に押しつぶされそうになります。
何とかしなくてはと、近辺の別荘地やマンションに、パンフレットをポスティングして回りました。
当時の私がポスティングしている姿は、新聞配達のようだったかもしれません。
(・・・もっとも、配布の許可をいただけず、追い返されることも多かったです。)
一生懸命、試行錯誤して営業したつもりでした。

 

でも、一番効果があったのは、やはり周りの方の協力だったのです
親類・知人・友人の力が大きかったと思います。
本当にありがたい事です。感謝しています。

お店が軌道に乗ってきて、お客様が増えてくる
と、また別の悩みが持ち上りました。
自分達が考えていた以上にお客様がハイクラス。
だから、お客様のレベルに追い付いていくのが、
精一杯だったのです。


店主写真

正直、ハイクラスのお客様をしっかりもてなす店を始めるには、私立ちはまだ若かったのかもしれません。
経験も不十分だったので、胃がキリキリ痛むような緊張の毎日でした。
そうしたハイクラスのお客様にとって、若い私たちは『孫』みたいものですから、この上なく寛容に接してくださったのだと思います。


開業から四半世紀、お客様から教えをいただき、育てていただきました。
若いころは、私たちもお客様のご厚意に答えたいと、それこそ必死でした。
週に一度の休みは、料理・サービスの勉強や研修、庭の手入れで終わり、 休みらしい休みは何年も無かったと思います。

自分たちは若手だから、もっと頑張って
料理もサービスも店も、もっと
よくしよう、レベルを上げよう・・・、
そんな風に考えながらやってきたら、
いつの間にか、もうベテランと呼ばれる
年になってしまいました。

店主写真


今、ベテランと言われるようになって、
自分たちが作り上げた春陽亭を客観的に見られるようになりました。

おいしいレストランは世の中にたくさんあります。
春陽亭が、熱海でもっともおいしいかどうか、それは食べたお客様しかわかりません。ただ、これだけは自信を持って言えます。

ここ熱海で、お客様に育てていただき、またお客様の期待に応えるべく25年間精進してきました。ここは、他のレストランには真似できない私たちの価値です。

例えば、私たちの自慢のフォンドボー。
今、フレンチのレストランでも、手間がかかるフォンドボーを、いちから作っている店はずいぶん少なくなってしまったようです。
しかし、春陽亭では来る日も来る日も、手間がかかるフォンドボーを、35年作り続けています。濃厚なうまみあるソースは、開業時の1984年と全く変わっていません。

最後に、せっかく熱海にいらっしゃるのであれば、熱海の良さも体験していただきたいのです。
私が育った子供の頃はまだ、古きよき熱海の面影を残す、閑静な家並みがたくさん残っていました。
手入れの行き届いた生垣、四季の花々、緑の奥にたたずむお屋敷。
低層の木造家屋が中心でしたから、どこからも海の景色がきれいに広がっていました。

今の熱海は、近代的な建物が多くなり、ずいぶん変わってしまいました。
昔の面影を探すのは、容易ではありません。
しかし春陽亭は、美しい景観を守り、2000坪の庭を手入れして、あなたのお越しをお待ちしております。

私にとっての、ふるさと熱海の原風景を
あなたにも楽しんでいただきたい・・・・、
それが開業以来変わることのない、私たちの想いです。

 


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